ケイ素は本当にアトピーにいいの?【3章-5】

ケイ素が含まれている代表食品・米 【第3章】アトピーを4大栄養成分で改善

ケイ素とアトピーの関係

人間の体を構成するのに必要不可欠なミネラル栄養成分で、人間の体の様々な部分に存在し、特に皮膚に多く含まれている栄養素がケイ素です。

  • ケイ素は、アトピーで低下した機能を本来の働きに戻そうとする
  • 結合組織を強くする
  • ケイ素は、コラーゲンの合成を促進する効果と、コラーゲン同士を結合させる機能を持ち、健康な肌を作るのに欠かせない
  • 減少した体内のケイ素を、サプリメントを使うことで簡単に補うことができる

ケイ素には体の様々な部分の低下していた機能を、本来の機能に戻そうとする働きがあります。アトピーの場合、免疫が低下していたり、外部の刺激から肌を守る機能が弱くなっている場合があります。そこでケイ素を取り込むのです。ケイ素を取り込むことで、免疫や肌を守る機能が本来の働きに戻ろうとします。すると低下していた外部の刺激から肌を守る機能などが、本来の機能に戻ろうとします。本来の機能を取り戻せば、アトピーのかゆみや湿疹は改善されます。

ケイ素は4大栄養素のなかで唯一のミネラルです。さらに、人体のすべての器官に使われている唯一のミネラルでもあります。そのため、アトピーだけでなく、様々な部位の劣化現象に対しての有効性やアンチエイジングの面で、必要不可欠なミネラルとして、近年、幅広く注目されています。

ケイ素はコラーゲンの合成を促進し、健全な肌をつくる

ケイ素にはコラーゲンなどの結合組織の結びつきを強くする効果があります。コラーゲンの機能が回復すれば、アトピーの改善が期待できます。

2003年の細胞を使った海外の研究発表では、ケイ素がコラーゲンの合成を促進することが明らかにされています(※1)。また、コラーゲン同士の結びつきを強くするため、健康なお肌の生成のために重要な物質と言われています。そのため、最近では、アトピーだけでなく、美容の分野でも、エステやサロンで販売されている高級なサプリメントなどに使われる様になっています。

表:ケイ素を含む食材
穀物 大麦、小麦、玄米、白米 など
野菜 ジャガイモ、アスパラガス、人参、とうもろこし など
果物 バナナ、干しブドウ、オレンジ

人間の体内に存在するケイ素は、年齢を重ねるごとに減少していきます。そのため、ケイ素を含む食材を摂取することが必要になってきます。ケイ素を含む食材には、ジャガイモ、大麦、小麦、アスパラガス、とうもろこしなどがあります。

しかし、上記の食材から得られる量は非常に少なく、十分な摂取量とは言い難いものです。また、アトピーの方や食生活が不規則になっている人などは、毎日十分な量のケイ素を摂取することができていません。しかし、ケイ素のサプリメントを使用すれば簡単にケイ素を摂取することができ、アトピー対策になります。

植物性(稲由来)ケイ素が鉱物性ケイ素よりオススメ

ケイ素には植物由来と鉱物性由来のケイ素があります。また、植物由来の中でも、いろいろな植物由来ケイ素(またはシリカ。シリカはケイ素化合物のことで例えば二酸化珪素など)を比較した海外研究では、他の植物由来のケイ素と比べて、稲由来ケイ素の人体吸収性(可溶性)が高いことが発表されています(※2)。そのため、植物性の中でも稲由来のケイ素がアトピー対策にはオススメです。

また、スギナ由来のケイ素などのように、WHO(世界保健機構)から「経口摂取に課する注意情報」が出されている原料もあるので、ご注意ください。中毒性があったり、ビタミン欠乏症の原因になる可能性があります(※3)。とくにスギナ由来のケイ素は、輸入品が多く、原料販売企業が不溶性(つまり、腸管で吸収ができないもの)であることを認めているケイ素原料もあります。

参考文献
※1 Reffitt DM et al,: Bone32: 127-135.2003
※2 Jugdaohsingh et al.: Am. J. Clin. Nutr., 75, 887, 2002
※3 国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所 『健康食品の安全性・有効性情報』
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/indiv.html

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