桑の葉茶の歴史
桑の葉はもともと絹をとるための蚕の餌だった
みなさんは桑茶の歴史について知っていますか?桑茶の歴史は古く、2世紀頃には桑の葉を日陰干しにしたものを神仙茶と呼び、健康維持のために飲まれていたとされています。日本では鎌倉時代頃には飲まれてとされています。
桑茶の原料となる桑の葉は、初めは絹をとるための蚕の餌として栽培されるようになり、全国的に広がりました。多くの人が小学生の頃に学習した地図記号にも「桑畑」が存在していたことから、「桑畑」は以前には身近にあったことが分かります。
桑畑と桑の木の利用
第二次世界大戦後に養蚕業が停滞して桑畑も減少した
しかし第二次世界大戦後の昭和50年頃から、日本の絹は海外産の絹や化学繊維に押され、生糸産業全体が衰退していきました。生糸産業の衰退と共に、多くの桑畑が畑などに転用されたり、放置されたりしました。そして桑畑の減少と共に、桑茶が飲まれる機会は大きく減少してしまいました。(「桑畑」の地図記号もあまり見かけなくなった。)
桑の木の新しい利用方法が「お茶の原料」
桑の木は成長が早く、大きく育ちます。しかし、幹の中は空洞で、製材にできる部分が少なく、蚕の餌以外の利用方法が考えられてきました。その利用方法の一つとして考えられたのが桑の葉をお茶の原料にすることでした。こうして桑茶が再び飲まれるようになりました。