第二章
膝関節痛の予防・改善をするには?
2-1. 膝関節痛の予防・改善方法①食事改善法は?

食事改善の具体的な方法
膝関節痛のための食事改善はどのように行うのでしょうか?
まず、食事改善のための具体的な注意ポイントを6つご紹介します。
①抗炎症作用のある食品を摂る
抗炎症作用のある食品を取り入れることで、膝の痛みや腫れを軽減できます。例えば、鮭やサバなどの脂ののった魚、アーモンドやクルミなどのナッツ類、オリーブオイル、そしてターメリックが豊富に含まれるカレー粉などは、炎症を抑え、関節の健康を守る助けになります。
②カラフルな野菜と果物を豊富に摂る
カラフルな野菜や果物は、抗酸化物質が豊富で、細胞のダメージや炎症を軽減します。ビタミンCやビタミンEはコラーゲンの生成を助け、関節の柔軟性を維持するため、膝関節痛の予防に役立ちます。
③骨を強くするカルシウムとビタミンDを含む食品を摂る
カルシウムやビタミンDを含む食品は骨を強化します。カルシウムは乳製品や葉物野菜に多く含まれ、ビタミンDは魚や日光から得られます。これらを一緒に摂ることで、骨密度を高められます。
④プロテインの摂取を心がける
十分なタンパク質を摂ることは、筋肉を維持し、関節を支えるために重要です。赤身の肉や魚、豆類などから良質なタンパク質を摂り、膝の負担を軽減しましょう。
⑤水分をしっかり摂る
関節を滑らかに動かすためには、十分な水分補給が欠かせません。1日に約2リットルの水を意識的に摂取することで、関節の健康をサポートできます。
⑥精製された糖や加工食品を避ける
精製された糖や加工食品は炎症を引き起こすことがあります。これらを控え、新鮮な野菜や果物、全粒穀物を中心とした食事を心がけることで、膝関節の健康を保つことができます。
【膝関節痛予防】食事にとり入れたい栄養素6つ
膝関節痛の予防のためにおすすめの栄養素を解説します。
今回は日常の食材からでも取り入れやすい栄養素を6つご紹介します。
①タンパク質
筋肉や関節の健康を維持するために不可欠です。特にコラーゲンの生成を促進し、関節の動きを滑らかにします。食事からは肉、魚、大豆製品などから摂取できます。
②オメガ3脂肪酸
炎症を抑える効果があり、関節痛の軽減に寄与します。アマニ油やクルミ油、青魚(サバやイワシ)などが良い供給源です。研究によると、オメガ3脂肪酸は人体のコラーゲンの分解を減少させることが示されています。
③ビタミンD
骨の健康をサポートし、カルシウムの吸収を助けます。日光を浴びることで体内で合成されるほか、魚類や卵黄からも摂取可能です。ビタミンD不足は関節痛のリスクを高めるとされています。
④ビタミンK
骨代謝に重要で、骨密度を維持するために必要です。緑黄色野菜(ほうれん草やブロッコリー)や納豆などから摂取できます。ビタミンKは骨折リスクを低下させることが研究で示されています。
⑤カルシウム
骨の強度を保つために不可欠で、特に加齢による骨密度の低下を防ぐ役割があります。乳製品や小魚、豆腐などが豊富な供給源です。
⑥ビタミンB群(特にB6)
タンパク質代謝に関与し、筋肉や関節の健康維持に寄与します。鶏肉、魚、バナナなどから摂取でき、適切なビタミンB群の摂取はタンパク質の吸収率を高めることが研究で示されています。
参考:
カミヤ治療院「膝にいい食べ物5選!すり減った軟骨の再生を促す食事も解説」
https://kamiya-heal.com/4753/
富士薬品「関節に良い食べ物は?重要な栄養素、控えるべき食事も解説します」
https://www.fujiyaku-direct.com/health_information/article/037main