第四章
食品・サプリのおすすめ栄養成分
コレステロールに関する成分「オリーブ由来ヒドロキシチロソール」「DHA・EPA」「β-カロテン」「リノール酸」

コレステロールの改善に効果的な成分とは?
健康のため、コレステロールの摂りすぎに注意している方もいるかも知れません。
コレステロールの摂りすぎがダメな理由は、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病のリスクが上がってしまうからです。
ただ、コレステロールは摂りすぎがダメなだけで、悪者ではありません。
コレステロールはホルモンやビタミンの原料となるため、生きていく中で必要な物質なのです。
コレステロールを摂らないのではなく、コントロールすることが重要です。
では、コレステロールの改善には、バランスの良い食事を心がけて、LDLコレステロールの過剰摂取を避けることです。
コレステロールには、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)の2種類があります。
LDLコレステロールが増えて酸化すると、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まります。
生活習慣病改善のためには、この2つのコレステロールのバランスを取ることとLDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防することが重要です。
ポイントは「LDLコレステロールを下げる+HDLコレステロールを増やす」「抗酸化作用のある成分を摂取する」の2点です。
そのために働く成分が以下になります。
- オリーブ由来ヒドロキシチロソール
- DHA・EPA
- βカロテン
- リノール酸
では、それぞれの効果や働きについて、詳しく解説していきます!
参考:
日本動脈硬化学会「コレステロール摂取に関するQ&A」
https://www.j-athero.org/jp/general/5_colqa/#:~:text=%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AF%E5%85%A8%E8%BA%AB%E3%81%AE%E7%B4%B0%E8%83%9E%E8%86%9C,%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
オリーブ由来ヒドロキシチロソール
ヒドロキシチロソールとは、オリーブや果実からとれるポリフェノールの一種です。
強い抗酸化作用と、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化抑制効果があります。
LDLコレステロールが酸化すると、血管壁に酸化したLDLコレステロールが脂肪として溜まっていき、動脈硬化が起きます。この酸化を防ぐことで、酸化LDLコレステロールになることを防ぎ、動脈硬化も防ぐことができます。
ただ、この働きをするためには毎日5mgのヒドロキシチロールの摂取(オリーブオイルから摂取する場合は100ml)が必要で、食事からこの量を摂ることは難しいと言われています。
そのため、サプリメントなど成分がギュッと詰まった食品で補う必要があります。

参考:
「逆相HPLCによるソフトカプセル中のオリーブオイル由来のヒドロキシチロソールとオレウロペインの定量」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunsekikagaku/68/8/68_623/_pdf
DHA・EPA
健康成分として有名なDHAとEPA。
DHAやEPAにはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減らし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす働きがあります。
DHAやEPAは体内で作ることができないため、食品から摂取が必要な成分です。
青魚などに多く含まれていますが、サプリメントから効率的に摂取することもできます。
β-カロテン
βカロテンには抗酸化作用があり、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化の原因である活性酸素の発生を抑えたり除去したりする働きがあります。
LDLコレステロールの酸化を防ぐことで、動脈硬化の予防にも繋がります。
βカロテンが多く含まれる食品は、にんじんやほうれん草、ピーマンなどの緑黄色野菜や柑橘類などの果物です。
比較的摂取しやすい栄養素なので、食事での摂取を心がけつつ、野菜やフルーツが苦手な方はサプリメントなどを活用して摂取することがおすすめです。
参考:
Medi Palette「カロテンの効果とは?多く含む食べ物や効率的な摂取方法について解説」
https://medipalette.lotte.co.jp/bodycondition/3329#h3-1
リノール酸
リノール酸とは多価不飽和脂肪酸の一種で、とうもろこしやダイズなどに含まれる植物油です。
また、リノール酸はオメガ6の一つでもあります。
多価不飽和脂肪酸はLDLコレステロール値を下げると言われており、その一つであるリノール酸にもコレステロール改善の効果が期待できます。
参考:
「コレステロールと脂肪酸の関係」
http://kumamoto.lin.gr.jp/shokuniku/eiyochisiki/cholesterol/cholest_sibousan.html