4-1. 体脂肪、肥満などに関する成分「エラグ酸」「カテキン」「カプサイシン」「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」

第四章
食品・サプリのおすすめ栄養成分

体脂肪、肥満などに関する成分「エラグ酸」「カテキン」「カプサイシン」「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」

腹囲を図る画像

体脂肪・肥満などに効果的な成分とは?

肥満や体脂肪で悩まれている方は、どのような栄養成分を摂るのがいいのでしょうか?

まず、肥満・体脂肪の原因を簡単に解説します。

肥満とは体脂肪がたくさん体に蓄積されている状態。
その原因は、消費するエネルギーより摂取するエネルギーが上回ることで、余分な脂肪が体に蓄積されていくからです。

肥満や体脂肪が増えることの解決方法は、バランスの良い食事や適度な運動で、消費エネルギーを増やし、摂取エネルギーを減らすことが基礎ですが、忙しい毎日の中で健康的な生活を継続することはなかなか難しいというのが現状です。

そこで、体脂肪をつきにくくする成分や、エネルギー消費を手助けしてくれる成分など、肥満や体脂肪の改善予防に作用する成分を摂ることが簡単でおすすめです。

肥満や体脂肪の改善に効果的な成分には以下のようなものがあります。

  • エラグ酸
  • カテキン
  • カプサイシン
  • ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン

そこで、それぞれの成分の特徴や効果について、ご紹介していきます。

エラグ酸

「エラグ酸」を知らなかったという方もいらっしゃるかも知れません。

エラグ酸は天然ポリフェノールの一種です。
エラグ酸には体重、体脂肪、血中中性脂肪、内臓脂肪などの減少をサポートする作用が報告されています。

エラグ酸には、脂肪細胞の肥大化をさせる「PPARγ」といわれる分子の発現を抑制する作用があります。これによって、脂肪細胞を肥大化(肥満)になりにくくします。

また、食欲を抑制させる善玉ホルモン「レプチン」の働きも活性化させるため、食べ過ぎの抑制にもつながります。

そして、エラグ酸は、善玉ホルモン「アディポネクチン」の分泌を増加させる働きもあります。
アディポネクチンはレプチンを脳に送る働きと、中性脂肪の分解、インスリンの働きの向上、血管拡張などに作用します。

エラグ酸の効果の図

▲オリジナルの図です

参考:
美と健康「エラグ酸の効果とは」
https://www.mdc.co.jp/content/ellagic-acid/detail_2.html

わかさの秘密「エラグ酸」
https://himitsu.wakasa.jp/contents/ellagic-acid/#:~:text=%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%82%B0%E9%85%B8%E3%81%AF%E6%8A%97%E9%85%B8%E5%8C%96,%E5%8F%97%E3%81%91%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E6%88%90%E5%88%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

カテキン

カテキンには、抗酸化作用、抗ウイルス作用、抗がん作用などの効果、そして、コレステロールや血糖値、肥満の改善作用があります。

カテキンを長期間摂取することで、肝臓の細胞にある脂肪を燃焼させる酵素を増やし活性化されます。

その結果、脂質代謝とエネルギー消費を活発になり、内臓脂肪や体重、体脂肪の減少、肥満の予防につながると考えられます。

実際の研究でも、長期カテキン摂取することで、体脂肪や内臓脂肪が低減することがわかっています(画像参照)。

カテキン長期摂取による効果の画像

出典:日本カテキン学会「体脂肪低減作用」
https://www.catechin-society.com/effect_05.html


参考:
健康長寿ネット「カテキンの種類と効果と摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/catechin.html

カプサイシン

トウガラシに含まれる辛味成分「カプサイシン」は脂肪の燃焼に役立ち、肥満や体脂肪の改善におすすめの成分です。

マウスを使った実験では、カプサイシンを0.01%加えた高脂質な食事を与えたところ、体重の増加なし、食べる量の変化もなしという結果になりました。

また、代謝活動とエネルギー消費も増えたということもわかっており、カプサイシンは脂肪を燃焼し、体重を増えにくくすると考えられています。

また、カプサイシンが胃の神経を刺激することで、食べ過ぎの予防にもなり、肥満の抑制にも効果があると期待されています。

参考:
保健指導リソースガイド「トウガラシの辛味成分が脂肪燃焼を促す 肥満予防に効果的」
https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2015/004465.php

ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン

ブラックジンジャーとはタイを原産とするショウガ科バンウコン属の多年草です。
ブラックジンジャーには、フラボノイドが含まれています。
フラボノイドの一種である「ポリメトキシフラボン」という成分は脂肪の代謝にアプローチすることが研究から確認されています。

一般的な生姜にも体を温める作用はありますが、「ポリメトキシフラボン」は生姜よりも、ブラックジンジャーに多く含まれることがわかっています。
また、一般的な生姜がブラックジンジャーのように代謝やおなか周りの脂肪にアプローチする働きは現在知られておりません。

参考:
脂肪や代謝にうれしい注目の成分「ブラックジンジャー」の効果って?

https://www.fancl.co.jp/healthy/column/8.html

葛の花由来イソフラボン

秋の七草の1つに数えられる葛の花の有用性が近年話題となっており、「血中中性脂肪の上昇を抑える作用」や「血糖値の上昇を抑える作用」などが科学的に証明されています。

葛の花に含まれるイソフラボンを摂取する事で、肝臓が中性脂肪を作り出す事を抑えてくれる働きがあります。

また、マウスに対しての実験を行い、葛の花エキスを摂取すると「白色脂肪細胞」の重量が減少する事が確認されました。

他の実験では25日間、葛の花抽出物を与えたマウスとそうでないマウスの体重を比較したところ、葛の花抽出を摂取したマウスの体重・内臓脂肪量が有意に減少する事が確認されており、このことから、葛の花抽出物には体重および内臓脂肪量の増加を抑制する効果があると事が考えられました。さらに、血液中に含まれる脂質の上昇を防ぐ効果も見られ、動脈硬化につながる高脂血症を予防する期待も示されています。

参考:
葛の花エキスのイソフラボンの効果
https://www.rakuten.ne.jp/gold/pycno/special/kuzunohana.html