なぜ尿が漏れてしまうのか?
みなさんはこんな経験ありませんか?
・急に強い尿意をもよおしたためトイレに向かったが、トイレまで我慢できず漏らしてしまった。
・重い物を持ったり、咳などをしてお腹に力をいれたら尿が漏れてしまった。
・自分で尿を出したいが出せない。勝手に少しずつ漏れてくる。(尿のコントロールができない。)
など
このような、自分の意思とは関係ない場所で尿が漏れてしまうことを尿漏れ、または尿失禁といいます。
では、トイレまで尿を我慢できなかったり、尿意が全くないのに急に漏れたりしてしまう原因は何なのでしょうか?
尿漏れにはいくつかの種類があります。
尿が漏れてしまう原因は、人によって異なりますが、多くの場合は次のいずれかにあたる場合が多いです。
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
- 機能性尿失禁
腹圧性尿失禁
女性の尿漏れの中で最も多く、重い物を持ったり、咳やくしゃみをする、走ったり笑ったりしてお腹に力が入ったことで、尿が漏れてしまう症状です。
これは尿道括約筋を含む、骨盤底の筋肉がゆることが原因で起こります。
そのため、出産などで骨盤底筋の力が落ちてしまう女性がなりやすい尿漏れです。
切迫性尿失禁
急に強い尿意をもよおしてトイレに向かったが、トイレまで尿を我慢できず漏らしてしまうなどの症状です。
通常、排尿は脳から指令を受けてコントロールされています。
しかし、脳血管の障害などが原因で、このコントロールが上手にできなくなると、急な尿漏れにつながることがあります。 ですが、多くの場合は特に原因がないのにも関わらず、尿を一時的に溜める器官である膀胱が、勝手に収縮してしまうことが原因で尿が漏れてしまっています。
溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
残尿が膀胱から漏れたり、尿意がはっきりせず、膀胱に尿が溜まっていても自分の意思で尿を排出することができず、尿意が無くても尿が勝手に漏れてしまう症状です。
この尿漏れは男性に多く、尿道が中を通っている前立腺が肥大することが原因で起こります。
機能性尿失禁
排尿の機能は正常ですが、身体運動機能の低下や認知症などが原因で尿漏れを起こしてしまう症状です。
尿の器官には全く問題がないため、改善するためには生活環境や介護などの改善が必要になります。
このように、尿が漏れる原因は人によって異なるため、自分にあった改善方法を行う必要があります。
生理前に尿漏れが起こる原因は?
若い女性の方は、生理前や生理中に尿漏れをしてしまうことがあります。
普段は尿漏れなんてしないのに、生理の時だけ尿漏れをしてしまい、ものすごく不安になる方も少なくはないはずです。
実は、尿漏れが起こるのが生理前や生理中のみで、普段は起こらない場合は、尿漏れが何かの病気が原因でおこっているとは考えにくいです。
なぜなら、生理前や生理中というのは、尿漏れが起こりやすい時期だからです。
女性の体内では、生理前になるとプロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンが分泌されます。
このホルモンは女性が妊娠しやすくする働きがあります。
しかしデメリットがあり、子宮周りの筋肉を柔らかくしたり、利尿作用を高めてしまう働きもあります。
よって膀胱周りの筋肉も一時的に柔らかくなり、尿が漏れやすい状態になっています。
そのため生理が終われば、尿漏れの改善が期待できます。