第4章 認知症・物忘れ・ボケの予防・改善方法
〜運動・知的活動・コミュニケーション・サプリメントで認知症を予防しよう〜

【403】③コミュニケーションによる認知症対策

コミュニケーションによる認知症予防

認知症対策にコミュニケーションが良い理由

コミュニケーションを積極的に取ることで認知症の原因の1つでもある「社会的孤立」や「抑うつ」を防ぐことができます。
また、人との会話を楽しむことは脳の活性化や精神的な健康維持にもつながります。 年齢を重ねるにつれて、交友関係が減り、難聴や耳が遠くなることで会話が億劫になってしまう方も、 認知症を予防するためにはコミュニケーションを取ることが重要です。 特に、初対面や気の知れない相手との会話は頭を使うため、頭がボケにくくなります。 会話は一方的ではなく、お互いの言葉や相手の表情を考えなければいけません。 これによって、ただ話したいことを話すだけなく、「この人はこの話に退屈していないかな?」 「自慢に聞こえないかな?」など頭をフル回転させて活性化させてくれます。

知らない人とのおしゃべりは脳をフル回転させる

出典:浦上克哉「科学的に正しい認知症予防講義」翔泳社2021年出版,No.1619を改変

認知症予防にコミュニケーションをとるときの3つのコツ

認知症予防のコミュニケーションは、最低でも1日1回誰かと会話することを目標にしましょう。 1日中誰とも一言も話さないのは危険です。 例えば、仕事の同僚や近くに住んでいる隣人と話す機会を増やしたり、 認知症予防教室でコミュニケーションをとる機会を作ったりすることが望ましいでしょう。 ここで、人との会話が苦手な方でも実践できる、 認知症予防のコミュニケーションで押さえておきたいコツを3つお伝えします。

コミュニケーションの3つのコツ

  • ①無理せず小さな目標を決めて続ける
  • ②目標達成のハードルを下げる
  • ③ペットとのコミュニケーションも○

もともと人とコミュニケーションを取るのが苦手という方ほど人との会話を避けてしまいがちです。 そういう方は、無理のない範囲で少しずつ改善を行い、 できる範囲で認知症予防のコミュニケーションを続けていくことが大事です。

参考:浦上克哉「科学的に正しい認知症予防講義」翔泳社2021年出版,No.1619