第4章 認知症・物忘れ・ボケの予防・改善方法
〜運動・知的活動・コミュニケーション・サプリメントで認知症を予防しよう〜

【406】⑥食事改善・サプリメントによる認知症対策

食事改善・サプリメントによる認知症対策

認知症対策に食事改善・サプリメントが良い理由

物忘れやボケ対策、そして認知症予防に食事改善やサプリメントも効果があります。 その理由は、認知症予防や認知症の原因に作用する栄養成分を摂取できるからです。 認知症予防は体を動かしたり、頭を働かせたりすることだけではありません。 身体の内側から成分を摂取することで悪い成分の蓄積を防いだり、認知症に関連のある病気の予防につながったりします。 食事改善の場合、毎日の食事を意識してつくる必要があり、手間がかかってしまうデメリットがあります。 より手軽に毎日続けられる方法としては、サプリメントの方がおすすめです。 ここでは具体的にどのような食べ物や成分が認知症予防に効果的なのかをご紹介いたします。

認知症に良い食べ物とは?

では、認知症に良いといわれている食べ物とはなんでしょうか? 認知症予防に良い食べ物はいくつかありますが、含まれている10つの成分を表にまとめました。

栄養成分 成分の効果
カレー ウコン(ターメリック)に含まれる「クルクミン」 アミロイドβを分解し、蓄積を防ぐ
緑茶・抹茶 カテキン アミロイドβの蓄積を抑える
DHA、EPA 老化による認知機能の低下を防ぐ、血液をサラサラにし脳血管系疾患を防ぐ
えごま油・アマニ油 α-リノレン酸 DHAやEPAに変わる
赤ワイン アントシアニン、レスベラトロール、ミリセチンなど 血液サラサラ効果、抗酸化効果、遺伝子活性化の効果がある
シークヮーサー ノビレチン 脳の神経細胞の突起を伸ばし、アミロイドβの蓄積を防ぐ
玄米、全粒粉 LPS(免疫ビタミン)、フェルラ酸 アミロイドβ、リン酸化タウたんぱく質の蓄積を抑る
にんじん・かぼちゃ・ほうれんそう βカロテン、ビタミンA 細胞や遺伝子乗ろうかを防ぎ、動脈硬化などの生活習慣病を予防する
紅茶 テアフラビン 抗酸化作用で老化や病気を予防する
大豆 イソフラボン 抗酸化作用で動脈硬化などの生活習慣病を予防する
レミニール 記憶障害・見当障害の抑制 吐き気・嘔吐
リバスタッチ・イクセロンバッチ 記憶障害の緩和 かゆみ・発疹・胸のかゆみ・頭痛
メマリー 中核症状の緩和 めまい・便秘
アリセプト 記憶障害の緩和 吐き気・嘔吐・食欲不振・下痢・興奮

特にカレーの効果に関してはデータがあります。 カレーを頻繁に食べているインド人をアメリカ人と比べた時、 70〜80代の高齢のアルツハイマーの発症率が4分の1だったという研究結果があります。 金沢大学加良、ウコンがアミロイドβを分解したり蓄積を防いだりする効果があることが証明されました。 認知症に直接的に効果のある成分だけでなく、 認知症に関わる生活習慣病や病気の予防ができる食べ物も積極的に摂るようにしましょう。

どんな成分が入ったサプリメントが販売されているの?

サプリメントを飲む女性

では、サプリメントで認知症対策をする場合、どのような成分が入ったサプリメントがあるのでしょうか? 認知症・物忘れ・ボケ対策として有名な成分としては、「バコパエキス」「イチョウ葉エキス」などがあります。 他には、「トランスレスベラトロール」「DHA」なども人気で有名な成分の1つです。 これらの成分は、アルツハイマー型認知症の原因物質である「アミロイドβ」「タウタンパク質」の蓄積抑制や分解を行うことで 認知機能を保ち、認知症になりづらくするといわれています。 また、成分によっては、血管や血液に作用し脳の疾患を予防することで、脳血管型認知症の予防につながる成分もあります。 サプリメントの成分をより詳しく知りたいという方は、次の第5章でおすすめ成分を解説しているので、チェックしてみてください。