第5章 認知症・物忘れ・ボケ向けサプリメントに含まれる成分
〜サプリメントを使って認知症・予防・ボケ予防対策を〜

【503】【認知症・物忘れ・ボケ予防におすすめ】実力派・お馴染み飲料の成分

サプリと葉っぱ(背景黄)

ナットウキナーゼ

納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」。ナットウキナーゼは納豆のねばねばのもととなる納豆菌に含まれており、 酵素の1つです。血栓を溶かしやすくして、血栓症などの予防として有名な成分ですが、 認知症予防にも作用するといわれています。 ナットウキナーゼは血管を詰まらせにくくするため、脳血管障害を予防し、 結果として血管性認知症の予防にもつながります。 また、台湾大学の化学者が「ナットウキナーゼがアミロイド繊維を分解する」ということを明らかにしており、 今でもナットウキナーゼと認知症の関連に関する研究が進められています。

ナットウキナーゼの効果

参考:わかさの秘密「ナットウキナーゼ」

https://himitsu.wakasa.jp/contents/nattokinase/

WIRED「納豆酵素はアルツハイマー治療に有望」研究結果

https://wired.jp/2009/02/24/%E3%80%8C%E7%B4%8D%E8%B1%86%E9%85%B5%E7%B4%A0%E3%81%AF%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%84%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%81%AB%E6%9C%89%E6%9C%9B%E3%80%8D%E7%A0%94%E7%A9%B6%E7%B5%90

トランスレスベラトロール

赤ワインなどに含まれるポリフェノール「トランスレスベラトロール」。 主な効能として、抗酸化作用、抗老化作用があり、血流の改善にも効果的といわれています。 アミロイドβの分解促進の効果も知られており、アルツハイマー型認知症の治療薬としても期待されています。 研究では、トロベラトロールの摂取により、血管が拡張しやすくなりました。 これにより動脈硬化や脳血管疾患などの疾患の予防が期待されています。 そして、これは脳血管疾患から起こる認知症の予防にもつながります。

トランスレスベラトロール摂取による血管拡張反応の向上

https://www.dr-supplement.jp/column/resveratrol/

出典:みつばち健康科学研究所「トロベラトロールの健康作用」

https://www.bee-lab.jp/material/merinjo_3.html

また、フランス原料メーカーと大学が共同で行った研究では、 普段から赤ワインを摂取している人はアルツハイマー型認知症の発病率が50%低下することも判明しています。 レスベラトロールは、健康寿命を伸ばす効果もあり、生活習慣病の予防にも注目されています。 認知症のみでなく、健康維持のためにもおすすめできる成分です。

参考:みつばち健康科学研究所「トロベラトロールの健康作用」

https://www.bee-lab.jp/material/merinjo_3.html

MEDENCE「フランス原料メーカーの研究成果。脳ケア向け素材レスベラトロール」

https://www.medience.jp/news20200618/

【お茶のカテキン】エビガロカテキンガレート(EGCG)

緑茶に多く含まれるエビガロカテキンガレートには、 認知症の原因であるアミロイドβの増大を防ぎ、 神経細胞を保護する働きがあります。 マウスを使った緑茶カテキンの学習実験では、 緑茶カテキンを摂取したマウスの老化による脳機能の低下が抑制されたという結果が出ました。 また、緑茶カテキンの中で学習機能低下抑制作用の大きな役割を果たしているカテキンがエビガロカテキンガレート(EGCG)であることも判明しています。

マウスの学習能に対する緑茶カテキンの効果

出典:海野けい子「茶カテキンの脳機能低下抑制作用における機構解明―脳移行に関する検討―」

ある研究では、緑茶・紅茶/烏龍茶・コーヒーの3種類のドリンクの摂取頻度の違いと認知障害の関連について調べました。 結果は、緑茶を多く飲んだグループが他のグループより認知障害のある割合が低くなりました。 欧米に比べて日本にアルツハイマー型認知症患者が少ない理由は、緑茶を飲む習慣があるからではないかとも考えられています。 緑茶に含まれるエビガロカテキンガレートの神経保護作用は認知症予防として期待できる成分です。

参考:高齢者における緑茶と認知機能との関連:鶴ヶ谷プロジェクト

https://anti-dementia.org/related_info/related_paper/paper_20060201/

⑨フェルラ酸

ポリフェノールの1種である「フェルラ酸」は、高い抗酸化作用のある成分です。 酸化ストレスから身体を守ってくれるので、がんや糖尿病、心血管疾患などの病気に有効な可能性があるとして期待されています。 この酸化ストレスの予防はアルツハイマー型認知症にも効果があるとされています。 酸化ストレスは認知症の原因の1つであるアミロイドβを増加します。フェルラ酸はこのアミロイドβの蓄積を防ぐため認知症予防や認知症の進行を遅らせるといわれています。 2016年の研究では、フェルラ酸が認知症の原因成分の1つである「リン酸化タウタンパク質」の量を低下させる働きがあることが判明しています。これによっても、認知症のリスクを減らし予防につながると期待されている成分です。

フェルラ酸のリン酸化タウタンパク質抑制効果

出典:FANCL「『フェルラ酸』に認知症予防の新機能を発見」

https://www.fancl.jp/laboratory/pdf/20160419_ferurasansinkinou.pdf

参考:出典:FANCL「『フェルラ酸』に認知症予防の新機能を発見」

https://www.fancl.jp/laboratory/pdf/20160419_ferurasansinkinou.pdf

美味しい大麦研究所「認知症予防効果が期待される『フェルラ酸』とは?」