第1章 認知症セルフチェック
〜まずは症状からみる危険度をチェックしてみよう〜
        【102】こんな時はすぐに病院で検査を!
 
                認知症リスクチェックでチェックが多かった場合は病院へ
ご紹介した認知症のリスクセルフチェックでチェックが多かった方は、 一度かかりつけの病院もしくは物忘れ外来へ通うことをおすすめします。 認知症は発症する直前までは対処ができる病気です。 また、気づくのが早ければ早いほど認知症の進行を遅くすることができ、 長く普通の生活を送ることができます。 「こんな小さなことでわざわざ病院に行かなくても・・・」と思ってしまいがちですが、 何か変わったことがある場合はできるだけ早めに病院で検査を受けましょう。
他にもこんなことが2〜3年でできなくなったら注意しよう
認知症セルフチェック以外にも、以下の事をここ2〜3年でできなくなっている場合は注意が必要です。
                    □ 部分的ではなく、全体を忘れる
                    □ 時間や日付を間違えることが多くなる
                    □ 考え分けができない、すぐ混乱する
                    □ 物事をスムーズに進められない
                    □ 忘れたことを認めず、屁理屈を言って誤魔化してしまう
                    □ 「できないこと」の認識が、本人と家族で食い違っている
                
 
                上記のことで気になることがある場合は、病院へ行くことも考えてみましょう。
認知症に関わる機関とは?
認知症を疑った時に病院へいくことをおすすめしていますが、病院以外にも認知症専門機関はあります。
                    <認知症に関わる機関>
                    かかりつけの医者(病院)
                    もの忘れ外来
                    認知症サポート医
                    地域包括支援センター
                
もの忘れ外来(https://www.alzheimer.or.jp/?page_id=2825)や認知症サポート医は、 「認知症かもしれない」と心配な方におすすめの機関です。大きな病院へいくのは気が重いという方も、 気軽に相談できるので、気になる方は調べてみてください。
また、地域包括支援センターは医療機関ではなく、 生活の中で困っていることなど認知症以外のことも気軽に相談できます。 まずは早めに、自分が行きやすい機関へ行って相談してみることから始めてみましょう。
病院での認知症検査はどんなことをするの?
                    認知症のセルフチェックで引っかかる項目が多い方は病院で詳しい検査をすることをおすすめします。
                    では、病院での認知症診断・検査はどんなことをするのでしょうか?
                
                    <認知症に関わる機関>
                    身体検査
                    脳の検査
                    脳の画像診断
                
そして、上記の3つの検査と一緒に、神経心理学検査も行います。神経心理学検査には、 単語の暗記テストや計算テストなどの記憶に関するテストなどがあります。
<代表的な3つの神経心理学検査>
- ①改正 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
 ―計算テスト・記憶早期テストなど
- ②ミニメンタルステート検査
 ―言葉での質問・図を書いてもらう作業・字を読んでもらう作業など
- ③時計描画テスト
 ―時計を正確に描けるかどうかのテスト
                    病院での認知症診断は、ご本人もご家族も不安でできれば受けたくないものです。
                    しかし、後回しにしておくと、どんどん認知症の進行が進み、
                    取り返しがつかなくなってしまうこともあります。
                    そうならないためにも、早めのセルフチェックと早めの検査・診断を行うようにしましょう。
                

